IrisBooks マニュアル
章一覧
マニュアル / 外出先の AI から帳簿へ(リモートコネクタ)
第06章

外出先の AI から帳簿へ(リモートコネクタ)

帳簿はあなたのコンピュータにあります — ただしクラウド同期を使うとクラウドに同期 コピーが保たれ、リモートコネクタを使うと、マシンから離れていても AI アプリからそのコピーに届きます。スマホから数字を尋ねたり、支払ったその場で 経費を下書きとして記録したりできます。

コネクタはローカル環境と同じ標準 MCP(Model Context Protocol)で通信します。 Claude(モバイル・Web・デスクトップ・Claude Code)と ChatGPT で 使えます。

それ以外の MCP 対応アプリにはまだ対応していません。接続時には、現在の MCP 仕様に 沿ってアプリの身元を確認します。IrisBooks が認識できないアプリは受け付けません。 サインインを完了できない場合は、アカウントではなくアプリの識別方法が原因のことがあります。

セットアップ

  1. AI アプリでカスタムコネクタとして次の URL を追加します。

    https://irisbooks.io/mcp
    

    (Claude の場合: 設定 → コネクタ → カスタムコネクタを追加。)

  2. ブラウザで IrisBooks のサインインが開き、許可する内容を確認します。

    • 記帳担当(Bookkeeper)(既定) — AI が帳簿を読み、下書き仕訳を 作成できます。
    • 閲覧者(Viewer) — 読み取り専用。レポートと閲覧のみで、下書きは 作成できません。

    Claude Code のように手元のパソコンで動くアプリでは、ページに注意書きも 表示されます。この場合、承認すると接続の許可がそのパソコン上の プログラムに渡ります。同じパソコンで動くプログラムならどれでもその アプリを名乗れるため、いま自分で接続を始めたときだけ承認してください。

  3. 承認すればその AI アプリでコネクタが有効になります。アプリが端末間で コネクタを同期する場合は、スマホでもそのまま使えます。

帳簿ごとのロールはこの上に重ねて適用されます。Bookkeeper で接続していても、 あなたが Reviewer の帳簿には下書きを作れません。

どこからでもできること

  • 数字を尋ねる — 試算表・損益計算書・貸借対照表・月次の資産増減(ツール上の名前は旧来の cashflow)。 売掛金や固定資産を含む全資産科目の増減を集計し、資産間の振替は増加・減少の 両方に計上されます。現金の収支を示すキャッシュフロー計算書ではありません。 数字はクラウドコピー由来で、集計されるのは記帳済みの仕訳だけです。AI は「マシン からの最終同期時点」を知らされており、その旨を添えて答えます。
  • 元帳と分類別の集計 — get_report(report="ledger", account=...) で科目の 元帳を読み、report="sum", by="tax.category,tax.rate" で記帳済みの行を 分類別に集計します。from・to、または sum 用の year を指定できます。
  • 純資産と価格の参照 — get_networth は集計対象の帳簿(または指定した book_id)、get_holdings は帳簿の単位別数量を読みます。前者 2 つは as_of を指定できます。list_prices は自分の記録済み価格を 1 ページずつ 読みます。unit・currency・year・limit・cursor を指定でき、同じ条件で nextCursor を渡して続きを取得します。 同期済みのデータを使います。価格の記録・同期はローカル MCP または CLI で 行い、リモートコネクタには価格の書き込みツールはありません。
  • 仕訳の閲覧・検索 — 日付・取引先・金額・ステータスで。
  • 会計年度の確認 — どの年度があり、どれが締め済み・再開中か、締めを ブロックしている下書きが何件残っているか。(締め・再オープンの操作自体は Web アプリの年度の締め画面と CLI で行います。)
  • 経費をその場で下書きに — 「いまタクシーに 3,400 円払った」が、勘定科目 と貸借の揃った draft ステータスの下書きになります。次回の iris sync でローカルの帳簿フォルダに現れ、レビューできる状態になります。
  • 領収書を送り込む — AI がワンタイムアップロードリンクを発行できます (1回限り・15分で失効・画像/PDF 10 MB まで)。ファイルはスキャンされ、 raw/uploads/ に入り、下書きに自動で添付されます。アップロードページは その完了まで待ち、**「書類が帳簿に保存されました」**と表示します — アップロード操作そのものではなく、このメッセージが到着の証明です (通常は1分以内)。スキャンに時間がかかる場合はその旨を正直に表示し、 ページを閉じても同じリンクを開き直せば状態を確認できます。ファイルが 拒否された場合(マルウェアスキャンなど)も、成功したふりをせずページに 表示されます。書類がすでにメールにある場合は、代わりに帳簿の 受信アドレスを案内します。

クラウドの帳簿横断集計は Web アプリと共通で、ユーザーごとに UTC 日付あたり 1 回だけ自動生成します。その後は日付や帳簿を変えても同じ入力を使います。snapshot.generatedAt と snapshot.nextRefreshAt で集計時点と次回の自動更新を確認できます。同期済みの仕訳・価格の変更を今すぐ反映するには、Web アプリにログインし、ダッシュボードまたは純資産で「集計を実行」を選んでください。リモート MCP も更新後の集計を読みますが、集計の実行はできません。基準通貨や集計対象の設定は既存の入力で直ちに再集計できます。アクセス権は毎回確認します。自動生成の失敗もその日の枠を消費しますが、Web アプリから手動で再実行できます。

あえてできないこと

コネクタは下書きを作るところまでで、記帳はしません。次の操作はできません。

  • 仕訳の記帳
  • 記帳済み・締切済の仕訳の編集・削除
  • 締め済み会計年度への下書き作成 — 締め済み年度は、オーナーが再オープン するまで、その年度の仕訳の書き込みを拒否します(閲覧時、年度内の仕訳は closed と 表示されます)
  • 年度の締め・再オープン

レビューはあるべき場所 — あなたのコンピュータまたは Web アプリでの validate → post のループ — に残ります。リモートで下書きされた仕訳はすべて 監査履歴にラベル付きで記録されるため、どの仕訳がスマホ発かをあなたも税理士も いつでも確認できます。

コンピュータの前か、外出先か

いま使うもの理由
コンピュータの前ローカル環境未同期の編集も見える。作成 → validate → post → sync の全ループ
外出先リモートコネクタクラウドコピー。数字・下書き・領収書をどこからでも

両方セットアップして構いません。両方が見える AI アプリ(例: Claude Desktop)は、ローカルが使えるときはローカルを優先することを知っています。

接続の解除

方法は2つ。どちらでも構いません:

  • AI アプリ側で — アプリの設定でコネクタを削除すると、アプリが IrisBooks にアクセス権の取り消しを伝えます。
  • Web アプリ側で — あなたの設定(アバターメニュー) → 接続中のアプリ に、接続した AI アプリが アクセスレベル・最終使用日時つきで一覧されます。接続解除 を押すと サーバー側でアクセス権が取り消されます — 端末やアプリが手元にないときに 便利です。

取り消しは数分以内に反映されます。共同作業者の帳簿ロール自体は別管理で、 オーナーは帳簿の設定 → Grants からいつでも変更・取り消しできます。